
ドイツの世界遺産「ヴィースの巡礼教会」息をのむ美しさに感動!
ヴィースの巡礼教会は緑の牧場の中に立つシンプルな教会です。
一見しただけではあの教会が世界遺産だとは誰もわからないでしょう。
でも中に一歩入ると外観とは対照的に豪華な内部にため息がもれます。
この記事ではヴィースの巡礼教会の歴史や見どころなどを紹介していきます。
ヴィースの巡礼教会の歴史

ヴィースの巡礼教会は一つの奇跡から生まれました。
シュタインガーデンのある修道士が木彫りで「鞭打たれるキリストの像」を作りました。
その木彫りのキリストの傷や血があまりにもリアルで見るに堪えないと、ずっと修道院の屋根裏部屋に片付けられていました。
1738年、マリア・ロリーという農家の女性が、ずっと片付けられているキリスト像を不憫に思い、家に飾って毎日お祈りをささげていました。
6月14日もマリアがお祈りをささげていると、突然キリスト像の目から涙が…!
その奇跡を伝え聞いた人々がキリスト像を見るためにマリアの家に集まりました。
1740年にはキリスト像は小さな礼拝堂に安置されましたが、巡礼者は増え続けました。
そこでシュタインガーデン修道院により建築されたのが、ヴィースの巡礼教会です。
1757年に完成し、それ以来年間100万人以上の観光客が「鞭打たれるキリストの像」を見に訪れています。
ヴィースの巡礼教会の見どころ
ヴィースの巡礼教会は、ツインマーマン兄弟によって建設されました。
設計を担当した弟のドミニクス・ツインマーマンは建設当時60歳でした。
そして、完成後、ドミニクスは80歳で亡くなるまで教会の近くに住み続けたそうです。
主祭壇と鞭打たれるキリスト像

教会の一番奥にある赤い主祭壇に「鞭打たれるキリストの像」が安置されています。
主祭壇や柱の赤はキリストの血を表わしているので、鞭打たれるキリスト像を祭壇全体で表現しているようですね。
なお青い柱は天からの恩恵を表わしています。
パイプオルガン

パイプオルガンも豪華な装飾が施されています。
ツタと戯れる天使の像がたくさんありますが、そのツタがパイプオルガンにも伸びてきていて、全体に調和されています。
パイプオルガンの上には天井画の永遠の門が描かれていて、繋がっているようにも見え、雰囲気を逸脱していないのが素敵です。
天井画
ヴィースの巡礼教会の天井画は「天から降ってきた宝石」とも表現されるくらい美しいです。
ミュンヘンの宮廷画家であったヨハン・バプティスト・ツインマーマンが描いた傑作です。
天井の中央に光が差し、教会内部を照らしているようにも感じられ、教会と天国が繋がっているかのように思えます。
8組の柱

下の方はシンプルなのに、上はロココの装飾がいっぱいの柱が8セットあります。
巡礼者に上を見上げるようにわざと上を派手にデザインされているのでしょうか。
柱の上には8つの幸福が描かれています。
ロココ調の装飾

内部はロココ調の最高傑作と言われており、白い柱に金色の彫刻が映える豪華な内装です。
天使がそこら中にいて、かわいらしいので、ぜひ探してみてくださいね。
実は主祭壇近くの赤や青の柱は漆喰の上から色付けされたものだそうで大理石ではないのですが、まるで本物みたいに見えますよ。
ヴィースの巡礼教会への行き方
ヴィースの巡礼教会は、バイエルン州ミュンヘンの南西、シュタインガーデンの町のはずれに位置しています。
ロマンティック街道の終点近くにありますが、公共交通機関が少なく行きづらい場所にあります。
ノイシュバンシュタイン城とセットで訪れる人も多く、本数は少ないですが公共バスが通っています。
バス停から教会へは少し歩かなければなりません。
ヴィースの巡礼教会はドイツ語でWieskircheと書きますが、「ヴィース(Weis)」は草原の意味、「キァヒャ(kirche)」は教会の意味で、「草原の教会」という名前です。
その名の通り牧草地の中に立っているので、風景を楽しみながら教会へ向かいましょう。
ヴィースの巡礼教会は世界遺産登録も納得の美しさです!
ヴィースの巡礼教会は1983年にロココ様式の装飾と天井画の価値が認められ、世界遺産に登録されました。
外観からはわからない内部の美しさは訪れた人にしか感じることのできないものです。
ぜひ多くの人に同じ感動を味わってもらいたいですね。
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