Neuschwanstein Castle

世界遺産じゃない?ドイツの人気観光地、ノイシュバンシュタイン城


白鳥城とも呼ばれている真っ白なお城、ドイツのノイシュバンシュタイン城。

アメリカ、カリフォルニア州のディズニーランドにある『眠りの森の美女』のお城のモデルにもなっています。

こんなに有名なお城なんだから、既に世界遺産に登録されているだろうと思いきや、実はまだ登録されていません。

その理由と、ノイシュバンシュタイン城の歴史や見どころを紹介します。

ノイシュバンシュタイン城が世界遺産ではない理由

Neuschwanstein Castle

ノイシュバンシュタイン城はドイツで1、2を争う観光名所ですが、不思議なことにまだ世界遺産ではありません。

世界遺産の登録基準には、「人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式」というものがあります。

中世のお城に見えるノイシュバンシュタイン城は、実は鉄筋コンクリート製で、ルートヴィヒ2世の趣味で作ったお城のため、歴史上重要とは考えられず、世界遺産の基準に当てはまらないとされてきました。

しかし、2005年に世界遺産の登録基準が変更され、今はドイツの世界遺産暫定リストに入っています。

その理由の1つは、ノイシュバンシュタイン城はテーマパークや映画などに楽園の象徴として描き続けられていることだそうです。

たしかにファンタジーの世界にはノイシュバンシュタイン城みたいなお城が少なからず登場してきますよね。

ノイシュバンシュタイン城の歴史

Neuschwanstein Castle

ノイシュバンシュタイン城は、バイエルンの王様ルートヴィヒ2世によって建てられました。

ルートヴィヒ2世は、中世の騎士道に憧れ、ワーグナーをこよなく愛した王様でした。

豪華なヴェルサイユ宮殿などを見たルートビッヒ2世は、自分も中世の雰囲気のお城をつくろうと考え、着手したのがノイシュバンシュタイン城です。

しかし、ルートヴィヒ2世は他にも多くのお城を建てるために借金を繰り返したため、バイエルン政府に廃位させられてしまいます。

そして、ルートヴィヒ2世は謎の死を遂げるのですが、亡くなった後ノイシュバンシュタイン城は簡単な工事をしただけで、建設は中止されました。

今でも未完成な部分が多いのはこのためです。

ノイシュバンシュタイン城の見どころ

  1. ノイシュバンシュタイン城の絶景を見られるマリエン橋
  2. ワーグナーの世界を表現した「控えの間」
  3. 城内で最も豪華な「玉座の間」
  4. 祝賀会場のはずだった「歌人の間」
  5. お城の中に突然現れる洞窟
  6. 天蓋付きのベッドが豪華な寝室
  7. 場内で唯一の撮影可能なテラス

未完成のノイシュバンシュタイン城ですが、見どころは多いです。

内部はツアーでのみしか入れないので、ふもとのチケット売り場で必ずチケットを買ってくださいね。

ツアーには日本語の案内もあるので安心です。

それぞれの部屋のテーマはワーグナーの各作品になっているので、どんな話なのかを知っているとより見学を楽しめますよ。

ノイシュバンシュタイン城の絶景を見られるマリエン橋

Neuschwanstein Castle

麓からノイシュバンシュタイン城へ向かう道の途中に架かっている橋がマリエン橋です。

ここから見るノイシュバンシュタイン城の眺めが一番美しいと言われており、同じ写真のポスターなどを見たことがある人もいるのではないでしょうか。

ワーグナーの世界を表現した「控えの間」

ワーグナーの作品『ニーベルングの指環』の物語が壁に描かれています。

主人公ジークフリートがドラゴンを倒す話が有名ですね。

アーチ型の部屋で花模様の天井がかわいいです。

城内で最も豪華な「玉座の間」

玉座の間にはあるはずの玉座がありません。

ルートヴィヒ2世は玉座よりもワーグナーの作品に出てくる洞窟などを先に作るように命じたそうです。

結局完成前にルートヴィヒ2世が亡くなってしまい、今でも玉座がないままの部屋となってしまっています。

オペラ会場のはずだった「歌人の間」

歌人の間も玉座の間に匹敵する豪華さです。

ルートヴィヒ2世がオペラやコンサートを観るために造られた広々とした部屋ですが、ルートヴィヒ2世が存命中には一度もオペラが演じられることはありませんでした。

なんだか勿体なく感じてしまいます。

お城の中に突然現れる洞窟

ノイシュバンシュタイン城を見学していると突然洞窟があるのでびっくりします。

この洞窟はワーグナーの作品『タンホイザー』に出てくる洞窟をイメージしていて、滝もあります。

玉座よりこの洞窟の方が重要だったなんて、ルートヴィヒ2世がどれだけワーグナーに没頭していたのかがわかりますね。

天蓋付きのベッドが豪華な寝室

寝室はゴシック様式で造られました。

ベッドの天蓋には細かな彫刻が施された天蓋があり、見ごたえがあります。

聖堂をモチーフにした彫刻で、教会の下に眠るという意味があるそうです。

ルートヴィヒ2世の信仰心の篤さが感じ取れますね。

壁画はワーグナーの作品『トリスタンとイゾルデ』で、2人の悲恋物語です。

ノイシュバンシュタイン城内で唯一の撮影可能なテラス

View from the terrace of Neuschwanstein Castle

ノイシュバンシュタイン城内で唯一、写真撮影が許可されているのがテラスです。

ただし、内部ではなくテラスから見える風景の写真のみ撮影可。

山の上に立っているノイシュバンシュタイン城なので、眺めは格別です。

ノイシュバンシュタイン城への行き方

ノイシュバンシュタイン城を見学するには、ふもとのホーエンシュバンガウでツアーの予約とチケットの購入が必要です。

ホーエンシュバンガウからは、徒歩、バス、馬車の3通りの行き方があります。

バスと馬車は有料ですが、坂道を登らなくて良いので楽ですね。

馬車の方がノイシュバンシュタイン城に近い場所に到着します。

未来の世界遺産かも?ドイツのノイシュバンシュタイン城

ノイシュバンシュタイン城はルートヴィヒ2世が自分の趣味のために建てたお城ではありますが、現在のファンタジー映画やテーマパークに大きな影響を与えました。

メルヘン王と呼ばれ、あまり良い政治をしなかったルートヴィヒ2世ですが、今でも観光客を集めるお城を造った功績は大きいと思います。

いつか世界遺産に本登録された時にも訪問したいですね。

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